フロントシングルを検討する
川沿いを走ると、すぐにギアやチェーンが砂をかぶってがりがり言い出す。音もそうだけど、ペダルから伝わるごりごり感も癪に障る。
日々のお手入れは欠かせないものでありますが、これがなかなか面倒臭い。
現状クランク部分のギアは3枚。
前3段×後ろ8段。クロスバイク界の中でもっともポピュラーな構成と言えるでしょう。
少しでも砂落としをやりやすくしようとチェーンガードは取っ払ってあるんだけど、あんま効果なしというか、いつだって汚れが激しいのは真ん中のギアなんだよな。指もブラシも入りきらない。ギア板なんて3枚もいらんし。2枚で充分ですよ!
全然使う機会の見出せないアウターギアを取っ払ってやろうとしたのだが、何とこいつ、3枚のギアがリベットで固定され分解不可能な一体型だったのだ!
安物なので文句は言えませんが、よしじゃあクランク換えますか、って話になる。
自転車屋さんに相談してみたところ、クランクを変えるには周辺のパーツもごそっと交換する必要があるとのこと。ギア。別の適当なやつと入れ換えるだけと軽い気持ちでいた僕にしてみると、思いのほか大ごとっぽい展開だ。
なるほどなるほどを連発しながら、さらに伺うと、いっそギアは1枚に、いわゆるフロントシングルにしてはどうかと仰る。
確かに、3枚より2枚、2枚より1枚の方が掃除は楽ちん。交換の必要な部品も少なく済むという。まあ何かと最近トレンドですし、だと。
薦められるがままにほいほい買ってしまいそうになってきたところで判断力と意識を取り戻し、一時持ち帰り自宅で検討させていただくことにいたしました。
検討
僕の日常的に使うギア比は、ほぼ1.8〜3.0くらいに収まる範囲。完全にお散歩ロードではある。
サイクリングロードや信号の少ない道を走る分にはもう高め設定でもいいかと思うし、ときたま遭遇する自転車の峠越えや突然の坂道に備え、一応軽めのギアも確保しておきたいところ。まあせいぜいのところ、1.3〜3.3なら充分でしょう。
概ね38Tのミドルギアを使用する今のギア比と重なる。普通にいいかもしれないな……。
とりあえずギア比を基準にクランクを見繕おうとすると、ロード用 PCD 110、MTB用 PCD 104 、この二つの規格から探すことになる。
ロード用の PCD 110 は、5穴とか4穴とか非対称4穴とか、細分化によりややこしくはなっているものの、いずれにしてもサイズはおおむね34〜52Tと幅広い展開。入手も比較的やさしそう。
MTB用 PCD 104 だと、下はだいたい30Tから。さすがMTBのMはマウンテンのM、どんと来い坂道的な気概ん感じる一方、上は38Tが最大級といった感じ。
ざっと見たところ、ロード用のクランクの方が、変更もお気軽お手軽で潰しが利きそうという印象。
とりあえずのところ、今のクランクをミドルギア縛りで使い続け、やっぱりもう少しスピード出したいなあ、あるいは、もっと楽に漕ぎたいものだなあ、などということになったら、また考えてみようと思う。
それまではもうしばらくの間、ギアの隙間に割り箸を突っ込んで、がしがし砂落としに励みたい所存。
面倒臭いですね。